仕方ないしーなメモ

　転校からしばらく経ち、ようやく地元中学校のセーラー服が大和の下へと届く。それを早速着た大和が同じ中学校へ通う幼なじみのひばりを訪ねると、ひばりが同じ制服を着ているはずなのに着こなしの全く違う大和の姿にショックを受けた一方で、大和は平気で体操服通学をするひばりにカルチャーショックを受けるのだった。かくして大和によるひばりの都会っ子化計画が幕を開ける。だが、盛夏を過ぎたとは言え残暑の残る9月。着替えるにはまずお風呂で汗を流さなければ……！

　ということで、大和とひばりがひとっ風呂浴びてファッションショーを開くのが今巻の話である。お風呂では昔の思い出を語り、将来の夢に触れる2人。そこでは2人が確かに同じ時間を共有していたこと、これからもそういう時間が増えていくことが窺えてなんとも微笑ましい。そして大和の部屋では冒頭で田舎中学のセーラー服を大人っぽく着こなしていた大和と、大和の服なのに何を着てもあか抜けず、むしろ低年齢化が進むひばりの対比が面白い。やっぱり元々の素材が持つ向き不向きというものは厳然として存在するわけで、大和にしてもひばりにしてももっとも相応しい服を着ている姿がもっともかわいいものなのです。まあ読者的には2人のいつもと違う姿が見られた上に2人のお風呂シーンまで見られてラッキーだったわけだけど。

　ところで、お風呂シーンの湯気はあとがきによると総集編でもなくなることはないそうだけれど、もし『あいた～ん』がアニメ化されたら円盤では湯気がなくなるはず。楽しみですね！（気が長い）

【出典】
・ナナセミオリ、コキリン　『あいた～ん３』　山猫BOX、2015/5/5発行
・山猫WeBox→サークルのサイト

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