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2015/01/08

駆逐艦「電」とケッコンカッコカリしたとある提督の幸せな日々の記憶 木漏れ陽ぱれっと『俺と電のそこそこ幸せなケッコン生活について。』(艦隊これくしょん~艦これ~二次創作)

『俺と電のそこそこ幸せなケッコン生活について。』

 この物語は駆逐艦「電」とケッコンカッコカリしたとある提督が電と過ごす幸せな日々を描いている。

 「艦隊これくしょん~艦これ~」というゲームでは戦艦は擬人化された女の子、「艦娘」として表現され、プレイヤーはその艦娘から成る艦隊を指揮する提督となって敵である深海棲艦と戦う。艦娘は建造という仕組みによって誕生させたり、敵を倒したときのボーナスで艦隊に加えることができる。また、艦娘は敵の攻撃によりダメージを受けると服が破れて露出度が高くなりグラフィックも変化するが、ダメージが度を超してHPがなくなると帰らぬ人となってしまう。一方で気に入った艦娘を育て続けると「ケッコンカッコカリ」により名実ともに「俺の嫁」にすることができる。このように艦これは艦娘というシステムに生老病死や冠婚葬祭の一部を取り入れることで、艦娘という存在をより人間に近いものにしている。

 という能書きはさておき、前述のとおりこの物語は電とケッコンカッコカリしたある提督の日常を嫁である電の視点から描いたものである。作中の提督は彼女に目隠しされたり、彼女と一緒にごはんを食べたり、幼なじみでもある彼女と思い出話に浸ったりと他の艦娘が呆れるほどのいちゃいちゃバカップルぶりを発揮する。提督と彼女の幸せそうな様子は「そこそこ幸せ」どころではない。
 だが、本作は提督と電の「そこそこ幸せな」日々を描いたものである。なぜ「すごく幸せな」や「とても幸せな」ではなく「そこそこ幸せな」なのか。物語はそこから既に始まっている。

 艦娘という存在とケッコンカッコカリというシステムを根幹に据え、ゲーム中のある言葉で彩ったであろうその物語からは作者の発想と話運びの手腕が尋常ならざるものであることが窺える。なにより恋とか愛とかいった感情を超越した彼女の描写には彼女ならきっとそうするのだろうと思わせるだけの力が作者にはある。そんな作者が描いた提督と電の日々、その幸せが「そこそこ」程度にしか感じられなかったら彼女に合わせる顔がないではないか。
 『俺と電のそこそこ幸せなケッコン生活について。』は第六駆逐隊好きの提督にこそ隅々まで読んで幸せを噛み締めて欲しい1冊だ。

『俺と電のそこそこ幸せなケッコン生活について。』p.2より「だ~れだ?」する電ちゃん

 それはさておき、電ちゃんに「だ~れだ?」って目隠しされたいだけの人生だったのです!

【出典】
・にいち 『俺と電のそこそこ幸せなケッコン生活について。』 木漏れ陽ぱれっと、2015/1/18発行
C87新刊「俺と電のそこそこ幸せなケッコン生活について」サンプル→本文のサンプル
木漏れ陽ぱれっと→サークルのサイト

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