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2014/08/11

ひとりで逞しく生きるアラサーマミさんと家族の絆 あらたまい『巴マミの平凡な日常』第2巻

『巴マミの平凡な日常』第2巻

 かつてパーティを組んだことのある某悪魔っ娘に「強がって無理しすぎてそのくせ誰よりも繊細な心の持ち主」と評された魔法少女も今は昔、三十路となった現在は飲んだり食ったりぐうたらしたりの気ままな毎日を過ごすマミさん。そんなマミさんの生態を活写した『巴マミの平凡な日常』の2巻では相変わらずのアラサーお一人様暮らしと家族の絆をテーマにしたまさかのシリアス回が描かれている。

 原作でのマミさんは家族で事故に遭った中、魔法少女となることで唯一生き残った孤独な戦士であり、まどかや杏子という仲間を得てからはしっかり者の先導者として、仲間に対する想いが人一倍強い少女として描かれる人物である。一方、『巴マミの平凡な日常』のアラサーマミさんは2巻でも映画を見に行ったりプリクラを撮りに行ったり公園で酒盛りしたり園芸を始めたりと、ひとり暮らしを謳歌する三十路のお姉さんである。そういう意味では原作マミさんとアラサーマミさんのギャップを楽しむのがこのマンガの目的でありいちばんの特徴だと思う。1巻のときにも書いたが、あのマミさんがこんな三十路になるわけないと思いつつも妙に納得してしまう説得力をこのマンガは持っている。

 ところが2巻ではアラサーマミさんの、時に痛い言動を楽しむだけではない話が存在する。しかも2話も。いずれも作者をしてあとがきで「真面目な話」(p.176)と言わしめるそれらは、アラサーになったマミさんや杏子と「家族」との絆を描いた話であり、彼女たちが14、5歳の中学生のままでは語ることのできない物語である。それらの内容についてここでは詳しく触れないが、『巴マミの平凡な日常』が単にアラサーマミさんの生態を生温かく見守るだけではないもう1つの路線を見出したようで、アラサーマミさんの今後の無活躍、もとい駄活躍、でもなくて御活躍からますます目が離せなくなった。

 ところで第4話から新卒社会人になったなぎさが登場するが、言動を見るにこの子も限りなくアラサーマミさんと同じ道を歩むような気がするのです。アラサーなぎさちゃんの無活躍と駄活躍を描いた『百江なぎさの平凡な日常』が登場する日も近いのです?

【出典】
・著・あらたまい、原作・Magica Quartet 『巴マミの平凡な日常』第2巻、芳文社<まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ>、2014/8/26発行
South*east*east!@東*南*東のHP→作者のサイト。

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