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2014/01/11

偽りの箱庭の終わりと永遠の箱庭の始まり。 ハノカゲ『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』第3巻

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』第3巻

 昨年10月に公開され、年末に興行収入20億円を達成したという『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』(以下、『叛逆』)。そのコミカライズ完結編となる3巻は原作以上に魔法少女たちの関係性が深く描かれた物語となっている。

 『叛逆』という物語自体には公開直後1巻2巻の感想で言い尽くしたのでここでは割愛する。

 コミカライズを読んで改めて思ったのは、いつの間にか魔法少女に出戻っていたり体を引き裂かれたりよく知らない女の子に突然抱きつかれたりとタイトルロールなのにまどかは終始蚊帳の外だったなということと、本編で非業の死を遂げたマミさんとさやかが誰かのために戦う姿を見られたことはこの上ない僥倖だったんだなということと、さやかと杏子の2人の関係は戦いの中でこそ映えるということだった。あと、作画が大変そう。
 それにしても、前述のとおり3巻ではさやかと杏子にしても、マミさんとベベにしても、もちろんほむらとまどかにしても、原作よりも相互関係が濃く描かれているように思う。特に、対ほむら戦でのあんさやの対話はもう大勝利と言ってもいいのではないだろうか。そして、転校少女まどかを原作とは違った姿にしたことで、契りを結ぶという行為をよりいっそう際立たせたヤンデレほむらちゃんには最大限の賛辞を送りたい。
 といった感じに、コミカライズは原作である『叛逆』を見るために劇場へ何度も足を運んだような人にも満足のいく物語となっている。さやかちゃんカッコいいよ、さやかちゃん。コミカライズでまで残念と言われてしまっても、あん子にとっては王子様だよ。

【出典】
・著・ハノカゲ、原作・Magica Quartet 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』第3巻、芳文社<まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ>、2014/1/25発行
ハチャ→作者のサイト。
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語→公式サイト
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語 感想というより単なるメモ(ネタバレ含む)→劇場版2回目を見た時点での感想というより単なるメモ。
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