仕方ないしーなメモ

　見た目だけはイマドキ風JKの柚子（ゆず）が母親の再婚と引っ越しに伴って編入したのは箱入りのお嬢様が通う女子校だった。そこで生徒会長を務める芽衣と登校初日から最悪の出会いをするが、彼女こそ一つ屋根の下一つの部屋で暮らすことになる義理の妹であり、理事長の孫にして同い年ながら既に許嫁がいて、品行方正を絵に描いたような優等生ながら柚子をベッドに押し倒して不意を突くような、とんでもない娘っこで――。
　といった感じのガール・ミーツ・ガールから始まる物語。××されて気になっちゃう。寂しげな表情の理由をずっと考えちゃう。そして気づいたら好きになっちゃう。いいじゃないですか。ほぼ一貫して柚子の視点で話が進むので、芽衣が柚子に対して本当のところどう思っているのかはまだわからないけれど、2巻では生徒会の面々を盛大に巻き込んでの芽衣のターンが始まると信じている。きっとこのマンガ、心の赴くままに芽衣が柚子にデレたら正気で読めないよ？

　ところで、転校した柚子に初めてできた友だちのはるみんがまたいい味を出している。何食わぬ顔でお嬢様学校に潜むステルスギャルにして、ケータイから何から仕舞える四次元の谷間を持つはるみん。柚子が来て以来、体育のペアも放課後の寄り道も一緒のはるみんが柚子を巡って芽衣にライバル宣言する日が来るのでしょうか。私、気になります。

【出典】
・サブロウタ　『citrus（シトラス）』第1巻、一迅社<IDコミックス 百合姫コミックス>、2013年

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