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2013/04/03

ヒートアップするガチクイズ勢と鳴りを潜めるしましまぱんつ、『ナナマルサンバツ』第5巻

『ナナマルサンバツ』第5巻

 高校クイズ界の頂点に立つ者たちによる次元の違う戦いと、「ガチクイズ勢」を自負する者たちと2人のトリックスターとのお互いの意地をかけた戦いが読めた5巻も超おもしろかった。でも最近しましまぱんつ成分が薄いよね。

 ウルトラクイズを見て育ち、ここ数年はQMAを通じてクイズに自分で答えるという楽しさを知ったこともあって、高校生たちの競技クイズを描いたこのマンガは1巻からずっと楽しく読んでいる。その最新刊である5巻では4巻から引き続き、女子校を舞台にした他校とのクイズバトルが描かれている。
 いや、それにしても彼は全くやってくれる。自分がおもしろいと思うかどうかという単純な論理に従いながらも実に計算高く、引っかき回すだけ引っかき回すのかと思いきやそのキャラクターで収拾を付けてしまう。読む方は思わずただでさえ大人しい主人公がますますその影を薄くしてしまうのではないかと心配になるけれど、そこはさすがの越山くん、持ち前の知識と好奇心、応用力を遺憾なく発揮していいところを見せてくれる。それでも何となくいまいち目立っている感がないように感じるのは、ホスト役を務める麻ヶ丘女子クイ研部員たちの「知的男子たちに○○させたい!」というきゃっきゃうふふな暗躍に注意が向かってしまったり、真理りんの○○にどうしても目が釘付けになってしまったりするからですね、わかります。
 といったところで、「男子三日会わざれば刮目して見よ」を体現する越山と1つも2つも上を行くライバル御来屋との死闘が読めるに相違いない6巻が待ち遠しい。

 追伸。巻末のキリスト教関連ペーパークイズは50問中18問しか正答できなかった。

【出典】
・杉基イクラ 『ナナマルサンバツ』第5巻、角川書店<角川コミックス・エース>、2013年
「よろしくおねがいしまぁぁぁす!!」の台詞で有名な某アニメ映画の主人公がヒロインに披露した特技は、ズバリ、何でしょう? 『ナナマルサンバツ』第6巻→6巻の感想。(2013/9/1追記)
君の知らないクイズの答えをみんなで探すからクイズは楽しい。 杉基イクラ『ナナマル サンバツ』第7巻→7巻の感想。(2013/12/28追記)

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