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2013/04/15

ねこみみ少女のすこしふしぎな鉄道旅行『てるみな』第1巻

『てるみな』第1巻

 北方面の鉄道交通の要衝となっている埼玉県某駅、その周辺で子どもの頃を過ごしたお陰でポイント好きになった自分にはジャケ買い余裕だった『てるみな』の1巻。べ、べつにねこみみ少女に惹かれたわけじゃないんだからね!

 主人公のねこみみがミナで、その妹がテルだから『てるみな』というタイトルなのかと思いきや、東京は墨田区にあるJR錦糸町駅の駅ビルが「テルミナ」だったことを思い出し、きっとなんとか語で駅のことだと思い至る。

 そんな『てるみな』の世界は鉄道黎明期と昭和30年代と現代が混じり合ったような東京のような町で、その中をひょんなことからねこみみが生えてしまった少女ミナがあっちへ行ったりこっちへ行ったりする。ミナが鉄路で行く道中、あるいは辿り着く先は奇妙だったり、しばしばグロかったり、なにやら淫靡だったりと不思議な雰囲気を醸し出している。読む者はいつしかそれらに魅了され、ミナがなぜねこみみ少女なのかという意味を考えることを止めてしまうだろう。どうせあれでしょ、少女にねこみみが生えているとかわいいよね、とかそういうことでしょ。いや、全くそのとおり。かわいいは正義。

 プラットホームやモノレールについて描かれたweb増刊がまたマニアックでいい。時刻表の「レ」など普通は気にしないよね。ジャケットといい、表紙といい、折り込みの架空路線図といい、好きな人にはたまらない1冊。

【出典】
・kashmir 『てるみな』第1巻、白泉社、2013年

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