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2015/03/20

化物は何なのか。黒猫のクロは本当に猫なのか。ココという少女は一体何者なのか。謎が謎を呼び、そして迎える急展開。チラリズムももちろんあるよ! ソウマトウ『黒─kuro─』第2巻

『黒─kuro─』第2巻

 大きなお屋敷に1人と1匹で住む幼い少女と黒猫の形をした何か。ココとクロによって紡がれる普通の、だが周囲の者からは奇妙に見える日常。薄れゆくココと屋敷の外の人々との関わり、そして薄れゆくココの――。

 2巻を一読して思ったのは、1巻を読んだときに抱いた「ココが黒い服を着ていることが多いのはココ自身は黒い服と思っていないからだろうか。ココが怪物を見ることができないのは実は単に現実から目を逸らしているだけだからか。ココは本当にクロが猫であると心の底から信じているのか。そう考え始めると、途端にこの物語は不気味さを増してくる」という感想がそれほど的外れでもなかったということだった。ココは確実に何かに気づいている。ココは確実に何かを知っている。ココは確実に何かから目を逸らしている。それが2巻ではかなり鮮明になっている。
 そして、そのことと歩調を合わせるようにココとクロの日常は変調を来してゆく。道の“外”を怪物が跋扈するという非日常的な世界において「怪物を見ることができない」ココが送る日常は、猫ではなさそうだけれど猫っぽいクロとじゃれたり、数少ない友だちと遊んだりといた感じの「ごく普通の」日々だった。だがその日々はココに最も近い存在、ココを守りココに寄り添う存在であるクロに嫉妬した友だちの1人によって変えられてしまう。いや、むしろ化けの皮がはがれた、本来の不気味さを取り戻した、と言った方がいいのかもしれない。町の大人が怯え、友だちの少女が疑念を抱いたように、この物語で最も気味の悪い存在は化物でもクロでもなく、ココという天涯孤独の少女だ。この物語の主人公は今までココだと思っていたけれど、その認識は改めた方がいいのかもしれない。
 ココとクロがかつて送っていた日常はもう戻らないのか。ココは一体何者なのか。急展開を迎えたココとクロの物語からはますます目が離せそうにない。

 それはさておき、このマンガでココの可憐さとクロの猫っぽい仕草に並ぶ見どころは少女たちが見せるチラリズムなんですね。今回もココさんが首と服の間をチラリしたり脇の下をチラリしたり足裏をチラリしたり、ミルクさんが背中をチラリしたりとやってくれました。しかもフルカラーですよ! まったく素晴らしいですね! っていうか、何で急に丁寧語に。っていうか、この人です!

【出典】
・ソウマトウ 『黒─kuro─』第2巻、集英社社<ヤングジャンプコミックス>、2015/3/24発行
となりのヤングジャンプ:黒→試し読みあり
漫画家 ソウマトウのウェブサイト|まよいばし→作者のサイト

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