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2013/08/25

みつあみおさげ女子のさやえんどうさんが思わずもらい泣きするほど萌えすぎて生きるのがつらい。『僕らはイタい生き物だ。』第1巻

『僕らはイタい生き物だ。』第1巻

 ハイジちゃんのフリップどっから出てくるの? いつも持ち歩いているの?

 このマンガのイタい人三傑。
 まず1人目は同人作家にしてお嬢様学校の女子高生でもあるハイジがイタい。コミケ帰りの聖地・秋葉原とはいえ、往来のど真ん中で二次元に対する恋がいかに不毛であるかを声高に演説する。え、なに、ハイジさん、どこかの少佐なの? 聖地・秋葉原の中心で二次元愛を叫ばないと誰か死ぬの? かようにイタい生き物、それがこの物語のメインヒロイン、ハイジちゃんだ。
 2人目。元テニス部の脳筋男子高生・菅原誓(ちかい)がイタい。もう菅原誓の言葉1つ1つがグサグサ刺さってくる。「たかが本」とか「萌え~とかって金払ってるわけ?」とか、噴飯死するからやめて! これはもうハイジじゃなくても「そんなこと言う人、嫌いです」とか「話しかけないでください。あなたのことが嫌いです」とか、古今東西のマンガやゲームでヒロインが主人公を拒絶するときの名台詞が走馬燈のように脳内を駆け巡るレベル。え、走馬燈って自分、もう死んじゃうの? かように耳にイタい台詞を吐く主人公、それが菅原誓という男だ。
 そして極めつけの3人目はこのマンガの読者(と書いて「オレら」と読む)がイタい。「読者」と書いて「オレら」と読むとか解説しちゃう時点でイタい。ハイジちゃんばりに「生きていてすいません。みなさまの貴重な資源である酸素を二酸化炭素に変えてすいません」と平身低頭するしかないじゃない! あなたも! 私も! つまり、読者である自分がこのマンガでいちばんイタい人だ。Q.E.D.証明終了。

 と思わずメタいネタを入れてしまったのは、「僕らにツッコメ! メタってGO!」というおまけページを入れたり、「『ねこのおやこですよ』ハイジちゃんのヨダレつき同人誌?」という作中でハイジが描いた同人誌のメタ的ネタの同人誌(しかもヨダレつき)を某果物系書店の店舗特典にしたりする作者のメタネタに共鳴したからに他ならない。というか、「共鳴」とかいう単語を普通に使っちゃったりする自分がとてもイタい。あんまりイタいから特典の同人誌くんかくんかしてる。

 ということで、『僕らはイタい生き物だ。』は最悪の出会いをしてしまいゼロどころかマイナススタートを余儀なくされた菅原誓とハイジが、同人誌という同好の士が小説や俳句、短歌などの発表の場として自主出版する冊子を巡って「一般人」と「ヲタク」の矜恃をかけて勝負する物語だ。いや、そっちの同人誌じゃないし。自分の好きなもの、好きなことを貶す人は嫌い。自分の世界に閉じこもって周りを見ようとしない人は嫌い。確かに菅原誓とハイジはお互いに嫌い合っているが、「好きの反対は無関心」とよくいうように少なくともお互いに関心を持っている。お互いにお互いが気になっている。それが紆余曲折を経て男女のあれこれに発展するのか、それとも昨日の敵と書いて今日の友と読むような唯一無二のライバルになるのか。あとは若い2人に任せる形で続きを楽しみにしたい。また、作中でハイジたちはゲームに端を発しメディアミックス的に展開している『ワンダブルス』という作品を愛して止まないが、『ワンダブルス』がテニスを敷石にしていることと菅原誓が元テニス部だったという共通点の描き方にも今後も注目していきたい。

 ところで、巻末の2巻予告によるとハイジちゃんと謎のボクっ娘がキマシタワーな展開になるように見えるので、今から全裸待機して待ってる。←この人イタい人です。

【出典】
・赤井吟行 『僕らはイタい生き物だ。』第1巻、アスキー・メディアワークス<電撃コミックスNEXT>、2013年
シルバニアぼっち→作者のサイト
僕らはイタい生き物だ。 - pixivコミック→今なら単行本の続きの第6話から読める。

【関連記事】
それぞれの正義と信念とイタさ、そして「好き」を胸に抱いた同人作家たちの生き様を見よ。 赤井吟行『僕らはイタい生き物だ。』第2巻(2015/4/10追記)
好きな作品を好きと言うことの嬉しさと愛する作品を愛し続けることの難しさを僕らはイタいほど知っている――同人を愛好するすべての人へ向けた応援歌 赤井吟行『僕らはイタい生き物だ。』第3巻(完結)(2015/4/10追記)

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